靴のお手入れ方法・保管方法について
使い始める前に
靴を購入したら使い始める前にひととおりお手入れされることをおすすめいたします。クリームにより適度な油分を皮革に与えることで柔軟性が上がり傷みにくくなります。防水スプレーをかけることで汚れがつきにくくなり、また汚れても落としやすくなります。革底の場合は、ミンクオイルや革底保護ローションを適量浸み込ませておくことで磨耗の度合いが少なくなります。
スムースレザーの商品のお手入れ
①ブラッシング
★時間があれば・・・
・紐をはずしましょう。ベロのあたりは意外とホコリがたまっています。
・靴の中をウェットティッシュで拭きましょう。 つま先の捨て寸のところにホコリがよくたまっています。
②汚れ落とし
靴クリーナーやローションをキメの細かい布(クロス)に適量に取り、靴に付着した汚れを拭き取ります。汚れ落としは成分の作用により、靴そのものの色を落としてしまう事もあります。
力を入れずに軽く 拭き取るようにするのがコツです!
★ここがポイント
あまり強くゴシゴシこすると表面が荒れるので注意。
どういうところがキズが付いているかなど観察しながら拭いてあげよう。
・爪先(トー)部分・・・実際の足より先が長いからぶつかりやすい。
・内側ボール部分・・・歩行中反対の足とぶつかりやすく、こすれやすい。
・内側ヒールカップ部分・・・手を使わず脱ぐ人はココをこすり合わせて脱ぐので痛みやすい。
③栄養補給・補色・ツヤ出し
少量のクリームをブラシやクロスに取り、全体に薄く塗りのばします。皮革のシワやコバのすき間等、細かい部分までしっかり塗り込みます。
ブラシを仕様した方が、クロスでは届かない縫目や革表面の小さな凸凹まで塗り込めるので大変便利です。クロスでクリームを塗るとクロスがクリームを吸収します。ブラシを使った方が無駄なくクリームを使えます。
★クロスでクリームを塗る場合のポイント
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クロスは指にピンと張った状態に巻きつける。クロスに隙間や凹凸があるとその間にクリームが入り込んでしまい、革にクリームが行き届かない。指の腹に巻きつけ、後側をねじって表側をピンと張る。
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円を描くようにクリームを塗り込んでいく。
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靴は革がパーツで合わさっているから革のパーツごとに塗っていくと塗り忘れなく漏れなく全体を塗ることが出来る。
④ブラッシング
⑤仕上げ
その他
防水
防水スプレーは雨の浸透を防ぐだけではなく汚れから靴を守る役目を果たします。水や油をはじき、汚れがつきにくくなり、ついた汚れも落としやすくなります。お手入れの最後にもう一手間かけてください。
靴から25cm~30cm程度離して一点に固まらず全体に均一に湿らせるようにかけてください。乾いてからでないと効果を発揮しませんのでお手入れの最後にされると万全です。
起毛革(スエード・ヌバック・ベロア)のお手入れ
①ブラッシング
③栄養補給・補色
その他
防水
防水スプレーは雨の浸透を防ぐだけではなく汚れから靴を守る役目を果たします。水や油をはじき、汚れがつきにくくなり、ついた汚れも落としやすくなります。お手入れの最後にもう一手間かけてください。
靴から25cm~30cm程度離して一点に固まらず全体に均一に湿らせるようにかけてください。乾いてからでないと効果を発揮しませんのでお手入れの最後にされると万全です。
ハイシャインのためのクロスの巻き方
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STEP1
利き手の人差し指と中指の上に布を置きます。
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STEP2
指の左右に垂らした布を指の裏側でねじります。指の腹側にしわを作らない事がポイントです。
捻った状態はこの様です。
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STEP3
捻った布を利き手の人差し指・中指に1回巻きつけます。
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STEP4
続いてもう一回薬指と小指の間を通して手のひら側に巻き込みます。
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STEP5
手のひら側で余った部分の布を巻きつけた布にねじり通してしっかりと固定します。
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STEP6
完成です。
これはあくまでも1例です。1枚の布のどこを磨く面にするかによって、布の長さにでも変わりますので、自分流の巻き方で問題ありません。ポイントは磨く面にしわがなってはいけない事です。そのためには手にしっかり固定する事が重要です。なお、ハイシャイン磨きのクロスは専用クロスでなくても大きめのクロスでも可能です。
②塗布
③ベース作り
下地を作るようにポリシュをしっかり塗り込み、2~3分ほど乾くのを待ちます。
つま先やかかと以外の履きじわが寄る部分などにハイシャインを施すと塗布面がひび割れをおこす場合がありますので、十分ご注意ください。
④鏡面磨き
水を1、2滴落とした上に、さらに少量のポリッシュで滑らせるように円をかきながら、軽く優しく磨いて光沢をだしていきます。鏡面磨きは力をいれるとポリシュが落ちてしまうので、優しく表⾯をなでるような感覚で、ツヤが出るまでじっくり磨くのがコツです。
⑤繰り返し磨きと仕上げ
最初にポリシュを薄く、⼒を入れずに塗り、1~2分ほどおきます。表面が軽く乾いたらの④の作業を繰返してください。この工程を数回繰返し、布に取ったポリッシュがなくなり、満⾜のいくツヤがでたら完成です。
- BEFORE
- AFTER
生地製スニーカーのお手入れ
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①ブラッシング
ブラシでスニーカーについた、埃や汚れを落とします。細かな部分も念入りにブラッシングしましょう。
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②ソール部分の汚れ落とし
ひどい汚れがある部分は、固形のクリーナーなどで汚れをしっかり除去しましょう。
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③スニーカーを濡らす
スニーカーの紐を外してから、水を汲んだバケツなどにスニーカーを浸し、全体を濡らします。
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④スニーカー用シャンプーで洗う
スニーカーケアシャンプーをスポンジに付け、泡立てながら洗います。スニーカーの外側だけではなく内側も洗いましょう。
この時に、外した靴ひもも一緒に洗いましょう。 -
⑤水ですすぐ
全体をくまなく洗ったら、水ですすぎます。泡が残らないようにしっかりと流しましょう。
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⑥乾燥
シューキーパーや靴⽤乾燥剤を入れ、湿気がなくなるまで完全に乾かしましょう。
その他の商品
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エナメル革の商品
エナメル専用ローション(クリーム)を使用してください。
ブラッシング → エナメル専用ローションを適量クロスにとり、やさしく拭くという流れになります。
※エナメルに防水スプレーをかけると変質するおそれがありますのでご注意ください。また、水に濡れるとシミになる可能性がありますので、雨の日の着用は避けてください。 -
オイルレザーの商品
乳化性クリームの代わりにミンクオイルを塗りこんでください。
ブラッシング → クリーナーで汚れ落とし → ミンクオイルで油分補給 → クロスで余分な油分を拭き取るという流れになります。 -
パール・メタリック素材の商品
パール・メタリック素材用クリームを使用してください。
ブラッシング → パール・メタリック素材用クリームを適量クロスにとり、やさしく拭く → 別の布で乾拭きするという流れになります。 -
爬虫類革の商品
ツヤのある素材の場合は、素材の革に適した専用クリームを使用してください。 乾拭きでホコリで落とす → 専用クリームを適量クロスにとり、やさしく拭く → 別の布で乾拭きするという流れになります。
※ツヤの無い素材の場合は、やわらかい布で乾拭きしてください。汚れがある場合は、やわらかい消しゴムで軽くこすって落としてください。 -
合成皮革の商品
水に濡らしてしぼったタオルで、汚れを拭きとってください。残った湿り気を乾いたタオルで拭き取ってください。
緊急時の対応について
雨で濡れた靴のお手入れ
①新聞紙をつめて水分を取り除く
雨や汚れを拭き取った後、靴の形を整えながらティッシュでくるんだ新聞紙を中に⼊れます(新聞紙のインクが靴に付かないようにするため)。そして、風通しの良い⽇陰で半⽇ほど乾かします。直射⽇光や直火等で急激に乾燥させると、革が硬くなりヒビ割れの原因となりますから、絶対に避けてください。
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②塩ふきはクリーナーで取る
靴が乾いたら全体をブラッシングの後、シュークリーナー(汚れ落とし)で汚れを拭き取ります。白いシミ(塩吹き)が出ていることがありますが、これは革の塩分や汗がシミ出たものです。布地にクリーナーを取って、丹念に拭き取るようにしてください。
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③クリームで栄養を与える
乳化性クリームをムラなく塗って磨いてください。水に濡れて油分を失った革に栄養と光沢を与え、ヒビ割れを防ぎます。革底の場合はミンクオイルを塗りこんでおきましょう。
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④シュートゥリーを入れて保管する
お手入れが終わったらシュートゥリーを入れて、風通しのよい日陰で保管してください。
カビが生えてしまった靴のお手入れ
①準備
風通しの良い場所で乾燥させてからお手入れを行なってください。(カビを吸い込まないよう、マスク等を着用してから行いましょう。)
②カビ用ミストで布を濡らす
③カビを拭き取る
皮革表面のカビを拭き取ります。面積が広い場合は、布の面を変えな がら行なってください。(カビを拭き取った布は、ビニール袋に入れて破棄してください)
④カビ用ミストをスプレーする
拭きとった後、約10cm離して皮革表面(カビが生えていた部分)に直接スプレーします。その後、液を拭きとらずに風通 しのよい場所で陰干ししてくだい。(液に付いている香りは消えます)
⑤お手入れ
皮革製品を乾かした後に、素材に合ったクリームでお手入れを行ってください。
※甲革にカビが深く入り込んでいる場合、カビ菌が十分に除去できず、甲革表面に残ったシミ等は落ちない場合があります。こまめなお手入れを心がけ、湿気を溜めないために、除湿や換気に気をつけましょう。
靴の保管について
お手入れ
汚れが付いたまま長期間経過しますと、革の劣化やカビの発生につながります。定期的にお手入れをしましょう。特に長期間履かずに保管する場合は、必ずお手入れしてから保管しましょう。
シュートゥリー
シュートゥリーはシワを伸ばし型くずれを防ぐとともに、湿気を吸収します。保管時は必ずシュートゥリーを入れましょう
保管場所
湿気のある場所で保管しているとカビが生える危険性がありますので、風通しのよい日陰で湿気の少ない場所で保管しましょう。玄関の靴箱は風通しがよくないことがあるので、乾燥剤を置くことをおすすめいたします。また、時々換気をすることもおすすめいたします。
ポリウレタン底の経年劣化による加水分解も換気により湿気を少なくすることで発生が遅くなります。